サーモンテリーヌ魚メイン←クリックすると写真が大きくなります。

 今日はクリスマス・イブ。日本では恋人たちのための素敵な夜だったり、家族とご馳走を食べる日だったり、またはホールケーキを頬張る日だったりと、愛する人とのコミュニケーションを強める日ですよね。
 フランスでももちろんそうですが、やっぱりカトリックの国。クリスマスを大切にする気持ちに少し厳かさが加わります。というわけで、ダーリンことフランス人シェフの ロロさんにとっても今日はとても特別な日。そんな日だからこそ、ブラン・ド・ミュゲのヘッドシェフとして、気持ちをこめてロロさんオリジナル・クリスマスディナーを振舞います。

 メニューは2種類で、6500円のコースと10000円のコースです。ミミは6500円のコースに会社の同僚とトライしました。同僚も旦那様がちょうど出張中だったので、女同士のざっくばらんなクリスマスディナーとなりました。
そしてメニューは? グルメランキングに参加しています!
■アミューズ:プチシュー・チーズの詰め物
 一口サイズのシューでブルーチーズをマイルドなクリーム状にしたものが入っています。食欲を増すような、つまり唾液と胃液の分泌をよくする一品でした。

■オードブル:すずきとスモークサーモンのテリーヌ
 グルメの同僚が絶賛の一品。食感がムースっぽくて、とっても柔らか。すずきのさっぱりした美味しさにスモークサーモンの塩気がマッチして、バケットに添えて食べるともう最高のオードブルでした。

■魚メイン:舌平目のフィレ ノルマンディ風 
 魚料理だからではないのですが、もう「目から鱗」です。ロロさんはどちらかというと、魚より肉料理のほうが得意かなあ、と勝手に思っていたのを、見事に覆してくれました。表面カリッ、中ジューシーの基本的なスキルはもちろんのこと、驚かせてくれたのは、たっぷりのほうれん草のソース。ほうれん草は付け合せなのですが、柔らかくてソースにシッカリと馴染んでいるので、ほうれん草自体がソースの役目を果たしているのです。舌平目の上にほうれん草ソースを乗せて食べると、もうトレビア〜ンです!

鹿肉デザート

■肉メイン:エゾ鹿の赤ワイン煮込み コケモモとキャベツのブレゼ添え

 これも絶品! ボジョレー・ヌーボーフェスティバルのときのエゾ鹿の赤ワインソースと名前は煮ていますが、味はまったく違います。ボジョレーのときはロロさん得意の赤ワインソースと鹿肉のハーモニーでしたが、このクリスマスメニューは、完全に鹿が王様で、赤ワインは引き立て役の従者です。ソースに鹿の煮汁がたっぷりと染み込んでいるからです。すこし酸味があって、人によっては少し癖があるかもしれませんが、これがたまらないジビエの味なのです。
 そしてキャベツがあま〜い。ロロさんは付け合せを本当に丁寧に作るのですが、コケモモとキャベツのブレゼももうこれだけで別皿で「てんこ盛りで持って来〜い」と叫びだしそうな旨さでした。

■デザート:へーゼルナッツとヌガティーヌのモエルケーキ ナッツが大きい! ロロさんは最近ヌガーに凝っていて、ずいぶん試行錯誤して腕を上げていました。その成果です。ケーキとアイスクリームの中間のような歯ざわりのヌガーにカリッとナッツ。鹿肉の癖の後にこの甘みは、とっても美味しかったです。

 同僚とのクリスマスディナーでしたが、ちゃんとミミのテーブルからロロさんが働いている姿がたまにチラリズムで見えるのです。また、ロロさんも
忙しい中ちゃんと見てくれて手を振ってくれたりしました。だから気分はもうロマンチック・クリスマス! レストランを私物化しているような優越かんも味わえました。これもシェフの妻の特権ですね。うふふ。

 ちなみに、10000円のコースはオードブルがフォアグラのテリーヌになり、さらに海の幸のスープが出て、魚が舌平目のフィレ・キャビアソースに変化し、肉が上記の鹿肉もしくは牛ヒィレのポワレ・トリュフとポートワインソースになり、さらに、デザートがチョコレートと木苺のパルフェになります。こちらも美味しそうですね。

 みなさまにとって、すてきなクリスマスになりますように・・・。

一日一回のクリックをお願いします。応援宜しくお願いします。

ブラン・ド・ミュゲ 電話 03−3220−5448
東京都杉並区荻窪5−14−4 JR荻窪駅より西口出て徒歩3分です。
*クリスマスディナーは12月25日まで提供しています。