手長海老←クリックすると写真が大きくなります。プロシュート

 ダーリンことフランス人シェフの ロロさんと、久しぶりのグルメ探訪をしました。選んだのは表参道の老舗「オゼール」。激戦区表参道周辺でなんと約30年営業し続けている驚異のレストランです。店構えは地味で、あまりコマーシャルしていないので、知る人ぞ知る隠れた名店です。あのグルメの川島直美も長年ご用達のお店だとか!
 
 オーナーシェフはホテルオークラ出身で、お会いした感じは職人にらしくこびず、ちょっと頑固な印象。しかしお話を聞いていると料理にはこだわりの哲学がいっぱい詰まっています。料理は結構定番のものが多く、変わった創作料理など皆無。しかし、定番を材料にこだわり、しっかりした正攻法の手順を組んで料理する様は、30年の自信と実力に裏づけされているからこそ出来る技。お客さんが素直に「おいしい」といえ、しかも安心できる本物の料理。つまり足りないものもなく、足されたものもない味、ということです。
 材料へのこだわりは、例えば新鮮さが命のモッツレラチーズは決して輸入物を使わず、国内で腕のよいチーズ職人を探してそこから仕入れたり、天然水、天然塩、添加物未使用の小麦を使ったり。また、パン粉など地味だけれど味に大きくかかわるものは自家製で手で丁寧に作っていたりします。

 ロロさんと食べたのは、生ハムとルーコラモッツレラチーズとローストした赤ピーマン手長海老のオーブン焼き、そして子羊のローストです。もう、みんなトレビア〜ン! 生ハムも柔らかくて、ジューシーさがあるし、モッツレラはもちっとしていて美味。そして赤ピーマンのローストにぴったりです。シェフ曰く「トマトは味が安定しない(季節や日によって品質に差がある)けれど、赤ピーマンは安定しているから」とのこと。いつ行っても裏切らない味です。手長海老は高級食材なのに大皿にド〜ン!手がべたべたになりながらも、自家製パン粉の食感が生きて、もう会話を忘れるほど手づかみ状態でロロさんと格闘。そして子羊。実はロロさんの大好物。だからチェックの目は厳しいですが、「うん、おいしい〜」とのことでした。

 ハウスワインも値段の割には美味しく、料理も質に比べればかなりリーズナブルだと思います。表参道でリーズナブルにフレンチ、とお思いの方にはお勧めです(注:オゼールはフレンチとイタリアンの両方のメニューがあります)。

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