前原さん屋台

 見つけました! 屋台なのにフレンチ。しかも正統派のフランス料理を出す屋台があったのです。福岡は冷泉公園の前に小さな屋台村があり、この欧風屋台「菊屋」はその一角にあります。

 写真のように正真正銘の屋台。そしてオーナーシェフの前原誠喜さんは、西鉄グランドホテルのレストランで修業した本格派フレンチシェフ。しかも見る角度によってはSMAPの仲居君に見えるほどのイケメンなのです。こんなネタがつきな面白いお店がこの世にあったとは! しかし問題はお味。当然、色々試してみました。
 
 フォアグラソテー↓フォアグラ・ソテー クリックすると写真が大きくなります。牛頬肉
←牛ほお肉の赤ワイン煮 クリックすると写真が大きくなります。

 まず、オードブルとして頼んだのは玉ねぎとたけのこのポトフ風おでん。コンソメとダシの和洋折衷のハーモニーです。玉ねぎが甘くて美味しい。
 そして屋台初挑戦のフォアグラ・ソテー。盛り付けも美しく、しかも高級素材のフォアグラなのに、量がたっぷり3人で取り分けても十分。しかもこれで1300円の太っ腹価格! 東京では絶対にあり得ない料金設定です。ダーリンことフランス人シェフの ロロさんもビックリ!でした。でも肝心の味は? う〜ん、表面はしっかり焼けていて中はトロ〜リ、マッタ〜リ。トレビア〜ンですう! 味はきわめて正統派です。よく料理を評価するときに「驚き」を基準にするグルメがありますが、驚きという面では屋台という箱だけで十分なので、その箱の奇抜な分、味が正統派というのは逆に驚きです。
 次はいよいよメイン。牛ほお肉の赤ワイン煮。お肉が柔らかくて、ソースも濃厚で美味でした。シメに鴨のスモークカマンベールを食べ、大満足。
 屋台であるということは、十分な冷蔵庫をもてない、ということなので、雪や雨の日はお休みすることもあるそう。素材を新鮮な状態で、また有効に活用するため、とのことです。
 屋台だけど、こだわりのこの欧風屋台は、お客さんも常連が多く、前原さんと料理を心から応援しているあったかい雰囲気でいっぱいです。前原さんも定番メニューを食べ飽きたお客さんには、特別料理を出したり、飽きさせない努力をしていました。
 高級そうな雰囲気の気取ったフレンチもよいですが、屋台だけど存在感はたっぷりで、地域に値を張って味で真っ向勝負する前原流はもう最高。味はもちろんのこと、その心意気が心にストレートに響いてくる素敵な空間でした。

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