にんにく畑


 仕事で青森出張に行ってきました。ちょうど7月がにんにくの収穫時期です。にんんにくは年中スーパーで見かけますが、収穫は年に一回のバリバリの夏野菜です。青森のにんにくは八甲田山から流れる二つの川が押し出す良質の赤土のせいで、大きく元気に育ちます。

 写真は八甲田山を背景にしたにんにく畑と収穫したにんにくを入れたオレンジ色のトレイです。今回は親子三代でにんにく作りに励んでいるSさん一家の取材でした。その日も家族総出でにんにくの収穫に当たっていました。中心になっているのは40歳くらいの息子さんで、お嫁さんと両親と大正生まれのおじいさんが手伝います。普通のサラリーマンだった息子さんがお父さんの後姿を見て、にんにくに一生をかける決意をしたそうです。みんな生き生きと本当に輝いて働いていました。

 「額に汗する」というのをこのご一家をみていると、よく分かります。また、実体をもって生きる、というのも感じました。今マネーゲームでパソコン上で何億、何千万円という金が実体を伴わないで動いていきますが、そうなると本当にお金の価値が分からなくなります。といことは労働の価値や苦労も分からなくなり、ということは頭脳で人をだましたり、法の網目をくぐる、ということが出てくるようになります。

 しかし、このにんにく農家のご一家は実体をもって生きていて、労働していて、その見合った報酬をその手でしっかり受け取り、しかもとても幸せそうに見えます。80歳代のおじいさんも「働けることが幸せ」といきいきしています。

 もちろん、色々な苦労があると思いますが、自分が手塩をかけて育てたにんにくをその手に持ったときの息子さんの顔を見ると「仕事の意味」を考えさせられます。

 ミミも仕事とはいえ、大自然のにんにく畑を走り回って取材できて、自然と人のいい気をもらいました。ストレス気味の身体に染み込んでホッとできた一日でした。

 今度はダーリンことフランス人シェフの ロロさんを連れてプライベートで訪問したいなあ、と思います。にんにく料理するだけでなくて、どんな人がどんな気持ちでどのように育てているか、目の当たりにしたほうが、料理するときの気持ちも違ってくると思うからです。食材は生産地のチェックは大事ですよね。

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