本日、宮崎勤の死刑執行が行われました。早稲田の犯罪学研究会出身の私としては連続殺人犯や凶悪殺人犯の心理に興味があるので、ついこのようなニュースに敏感に反応してしまう。
 死刑確定から2年4ヶ月という異例のスピード執行であったらしい。最近の厳罰化の流れと死刑囚が100人を超えた現実に鳩山法相が配慮したらしい、とニュースにある。
法律では「死刑確定後6ヶ月以内の執行」と定められているので、2年4ヶ月という年月を異例のスピードと評する方が本来異例だったのかもしれませんね。
 佐藤優氏が著書『国歌の罠』の中で、拘置所で死刑囚に囲まれて収容されていた体験を生々しく伝えています。いつ死刑を執行されるかもしれない恐怖を軽減するためか、死刑囚には禁じられているビデオ映画を見せたり、その恐怖心から精神に異常をきたした死刑囚が医療房に運ばれたりしている、という。
 このくだりを読んで、看守って大変だなあ、と思った。法律外の長期にわたる執行前の空白の時間は看守個人の人間性をたよりに組み立てられているような気がしたからです。
 死刑の是非は分からないけれど、実際執行する刑務官がかわいそうだと思うし(死刑がある限り、この公的殺人の仕事は誰かがしなければならない)、今回の宮崎勤の件もいつのまにか看守がかわいそうだという連想になりました。
 陪審制度も始まろうとしているし、理解不能な殺人事件や少年犯罪の凶悪化も多発し、刑事司法の転換期なのか、なんだか混沌としている感じです。その中で変わらず仕事をしなければならない人々に思わず気持ちがいったのかもしれません。

 ダーリンことフランス人シェフのロロさんはミミが連続殺人事件に興味を示すと、いつもビクッとしています。どうもミミがグロ好きだと思っているようで・・・。