ケンパーマンを知っていますか? ヤッターマンとかスーパーマンとかスパイダーマンなどのヒーローの類ではありません。
 ケンパーマンとは明治10年(1877年)に山陰地方を旅して紀行文を残したドイツ人のことなのです。かの小泉八雲よりも13年も早く松江にも到着しているほどのパイオニアぶりなのに、今までこの紀行文の存在が知られていなかったのはビックリです。
 ケンパーマンは米子を船で出立し、出雲大社佐太神社などに足を運び、女性の黒髪の美しさにも言及しています。1877年10月22日には大山の登頂にも成功していて、その時の模様を「山の傾斜はとてもきつく、登りは容易ではありません。頂上まで4時間もかかりました」といっています。道なき道にさぞかし苦労したことでしょう。
 この100年以上も前のドイツ語を訳すという偉業を成し得たのは、マルシェロロのお客様でもあり松江市在住のドイツ語研究者の長沢敬氏です。
 長沢氏は翻訳しただけではなく、ケンパーマンの足跡を実際訪ねてこの寄稿文を仕上げたそうです。足と頭脳で書き上げた「ケンパーマンの明治10年山陰紀行(全訳)」は古地図や写真も沢山掲載されていて、歴女をはじめとする歴史や旅行が好きな方々にとって豊かな想像力を書き立てる本になるでしょう。 
 長沢敬訳「ケンパーマンの明治10年山陰紀行(全訳)」は今井出版刊、1890円です。本の購入の際は本屋さんではなく直接今井出版(℡0852-20-8811)でお取り扱いしていますので、お問い合わせくださいませ。