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 ケンパーマンを知っていますか? まるでアメリカンコミックスのヒーローみたいな名前ですが、そうではありません。ケンパーマンとは明治10年(1877年)に山陰地方を旅して紀行文「ケンパーマンの明治10年山陰紀行(全訳)」を残したドイツ人のことです。明治10年といえば小泉八雲も前に松江に到着したことになり、その紀行家としてのパイオニアぶりには目を見張るものがあります。
 その紀行文の訳者がマルシェロロのお客様でもある長沢敬氏で、最近その続編である「ケンパーマンの明治10年神代文字調査〜在日外交官の「Japanologieヤパノロギー(日本文学)」ーP.ケンパーマンとアーネスト・サトウをめぐってー」を翻訳されました。
 内容は神代文字の考察を中心にかな成立までの歴史やはたまた占いと文字まで、など幅広い考察が行われています。
 たとえば、明治初期、当時流布していた日本の神代文字各説を紹介し、「アヒル文字・「かと文字」から「吏読」「太占」にまで言及し、神代文字否定説にも言及しています。さらにシーボルトやクラプロートなど19世紀に活躍したドイツ人の研究も紹介しています。
 また、ケンパーマン本人が発見したという東京葛飾の古い祠にあったという石に彫られた文字も紹介し、こじき序文の一部のドイツ語訳のさらなる和訳もついています。
 おまけに特筆すべきは、その本には「ケンパーマン明治10年山陰紀行」の元原稿についていた地図も付けられていて、古地図に興味がある方には垂涎ものの本となっています。
 これだけ歴史的価値が盛りだくさんの本は歴女ならずともぜひ手にとりたい本だと思います。
 
 この本にご興味がある方は今井出版(0852−20−8811)までぜひお問い合わせくださいませ。