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 金沢市の読書会に参加してその後の打ち上げで久しぶりに金沢おでんを食べました。

 読書会に参加しようと思ったわけは、一度ドロップアウトした文学の世界に気分だけでも戻りたい、と思ったからです。

 昔々教授に薦められてノリで大学院に入り、文学を学びかけたのですが、象牙の塔より実社会の切った張ったの方が当時は面白いと感じてしまい、あまり勉強もせずドロップアウトしたのです。

 社会に食い込んで働いていたころはあまり思わなかったのですが、今人生の秋休み中で、再び学びたいと思い始めました(ダーリンのロロさんはデンマークのノーマに修業に行くので、今はレストラン再開の動きがとれない状態です)。

 なんだかあまりにも自分を見つめることをしてこなかったので、急に暇になって虚無感を感じ、文学でも通して少し見つめたいなあ、と思っているのです。

 子どもの頃に親に「勉強しないとあとで後悔するよ」と言われ、50歳を過ぎた現在初めて実感中です。

 読書会のお題は『怒り』。吉田修一作の映画化でも話題になっている作品です。

 吉田修一さんがまだ駆け出しの頃、たまたまゴールデン街で隣り合わせになったことがあり、少し話したことがあります。吉田さんが隣に座っている若い男性を、
「今度の小説のモデルになっている人です」
と紹介してくださいましたが、きちんとモデルを据えて書いているから作品がとてもリアルなのかしら、と思った覚えがあります。

 緊張して臨んだ読書会ですが、肩肘張ったものではなく、自由に思っていることを勝手に話す会で、読んでない方も参加OKの気楽な会でした。この気楽さが長く続く秘訣なんだろう、と思いました。 

 打ち上げは念願の金沢おでん。おでんは今でこそ金沢の名物のように言われていますが、私の子供の頃は居酒屋の単なる延長のような存在でした。それが新幹線が開通するやいなやどのおでん屋も行列のお店になっていて、なかなか気軽に食べられなくて、ちょっと困惑しておりました。

 なので久しぶりにおでんを、しかも大人気のカニ面も初めて経験して、観光客のようにキャピキャピ感動したのはちょっと自分でも不思議体験でした。

 読書とおでんを楽しんだ秋の夜でした。