勝ちT
勝ちT

 ある日突然、キリンの勝ちT(日本サッカー代表をイメージしたTシャツ)が
我が家に届いた。ジーコと彼が書いた文字をアレンジしたシックなTシャツだ。

 多数の応募者の中から厳正なる抽選の上で当たったらしい。

 わが身の運の強さに少しうぬぼれたりして、まんざらでもない。

 応募のきっかけは、会社の納涼会。ビンゴをして社員全員にプレゼントが当たる、
という趣向だったが、私へのプレゼントが応募シール付き応募ハガキだったわけだ。

 「面白いプレゼントだなあ」、と思う反面、「当たらなかったらつまらいないな」
と思っていた。

 なんだかうれしくなって、まず、記念撮影。勝ちTをダーリンことロロさん 
着せようとすると
 「僕は日本人じゃないし、サッカーにはそんなに興味ないから」
 と冷たい返事。フランスといえばサッカーではないの?

 98年フランスがワールドカップで優勝したとき、凱旋カーがカナダはトロントを
横切ったとき、「ウォー」とうれしそうに応えていたのはだれ?

 ワールドカップ出場がまだ決まっていないからって、そんなに盛り下がらなくても
いいじゃない?

ジタン

 調子が今一つのフランスチームもジタンの復活によって、生き返ったみたい。

 やっぱり、ジタンはフランスの司令塔。技だけでなく、なんといっても
兄貴として頼り甲斐がある。

 ロロさんも「サッカーのことはあまり分からないけど、ジタンは良い人に見える
とジタン善人説を唱える。

 私もスタートレックスポック船長に似ていると、親しみがあったが、
今度の復活では我がことのようにうれしかった。

 ワールドカップ出場祈っています!

 アルジェリアの移民の子として貧しい環境で育ったジタン。フレンチドリームという
言葉はないが、精神も身体もバランスよく成熟していて、素敵。

 そういえば、ロロさんのお父さんもフランスの植民地だったアルジェリアに戦争のため
赴任したことがあったっけ。

 フランスと日本。植民地とか歴史とか考えると、ずいぶん違う国なんだなあ、と
思う。日本は大二次世界大戦後、リセットした感があるが、フランスは違う。

 徴兵制や植民地、今だ世界中にあるフランス領(ニューカレドニア、タヒチなど)の
ことなど考えると、本当に遠くて遠い国なんだなあ、と思うこのごろです。

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