セント・パトリックス・デー
 ダーリンことフランス人シェフの ロロさんの友人宅で、ちょっと早いセント・パトリックス・デーのパーティに参加しました。
 セント・パトリックとはアイルランドの聖人で、カトリック教の普及に貢献しました。毎年3月17日はセント・パトリックス・デーということで、ニューヨークなど世界中で、パレードが行われたりします。
 そのときのお約束が、何でもいいから緑色のものを身に付けること。緑色の帽子でも、洋服でも、靴でも・・・。緑色はセント・パトリックスの象徴の色でもあり、またアイルランドの象徴の色でもあります。
 では、なぜ緑色なのでしょう? それはアイルランドの国花・シャムロックに原因がありそうです。シャムロックとは緑色の三つ葉のクローバーのような形をしています。よくアイリッシュパブにいくと、三つ葉の模様に泡を作ってくれたりしますが、その模様の植物です。セント・パトリックがキリスト教を布教するとき、三位一体を表す三つ葉のシャムロックをシンボルとして利用したから、とか、アイルランドの民族、ケルト民族にとって、という数字は特別だからとか、諸説があるようです。

 というわけで、チョット早いパーティではミミは緑色のスカーフを身に付け、アイルランド=ビールということで、ビール持参で参加しました。ほとんどフランス人と日本人のカップルですが、1組だけアイルランドと日本人のカップルがいたので、よりセント・パトリックスらしいパーティとなりました。ロロさんがレストランの仕事が終わってからの遅い参加なので、ロロさんが来る間ミミはいろいろな人たちと楽しいおしゃべり。

イタリア人男性のほうがいい!?

 そのとき、フランス人、アイルランド人、日本人の男性の輪と日本人の奥様たちの輪ができ、ミミはその両方に参加。
 男性諸君の会話では、今旬の中国の話題で盛り上がり、なんだかとってもノーマル。なんだか知的に学んだ感じ。
 しかし、奥様方との会話では・・・。なぜかイタリアの話になり、しかもイタリアの男が断然いい! という話に。料理は上手だし? 男前だし、いやらしくなく、道で「美しい!」と褒めてくれるし・・・とイタリア人男性の株は上がりっぱなし。
 ミミはフランス人男性は当然世界レベル的に優男が多い、と思っていたのですが、その面では、やはりイタリア人男性に軍パイが上がるようです。つまり、フランス人はちょっと皮肉屋さん。フランス人も優しいけど、皮肉屋さんの部分でイタリア人に負けているよう。でもフランス人にとって、皮肉はエスプリとも言われ、欠かせない要素です。エスプリのない生活はフランス人にとって、ワインのない人生と同じくら
い味気のようです。

 ミミも一瞬、奥様方のイタリア男大絶賛の嵐の中で「ロロさんに出会う前にイタリア行っとけばよかった・・・」と心の中で呟いたものですが、結局どの奥様も
でも結婚はフランス人よね〜」とのこと。つまり、結局フランス人賛歌のためのダシにイタリア男は使われたってことよね〜。でもそのくらいシタタカでないと、エスプリ男のフランス人には対抗できないかも。
 確かにロロさんもたまに皮肉屋さんになるけど、そのくらいピリッとしたところがないと、やっぱりつまらない。でもたまに傷つくけど・・・。

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